2021.02.17
新しい八戸市美術館のテーマは、「種を蒔き、人を育み、100年後の八戸を創造する美術館~出会いと学びのアートファーム~」。作物が実るように人やまちが育つ、畑(ファーム)のような美術館です。
美術館(アートファーム)は、従来の立場や枠組みを超えて、人や作品との出会いの輪を広げていきます。出会いは学びが芽吹く種のようなものです。出会いからは、一緒に話したり、つくったりといったアクションが生まれ、そこから得た学びが栄養となって感性や創造力が育まれていきます。そうして育まれた力は、やがてまちをより豊かに、実り多いものにすることでしょう。
アートを通した出会いが人を育み、人の成長がまちを育む。そんな、みんなの美術館(アートファーム)。ワクワクするような100年後の八戸を目指して。2021年、開館です。
ファーム(farm)には、畑や作る所といった何かが耕され育まれる場、そしてさまざまなものが集まる場の意味があります。アートが種になって、コミュニティにクリエイティブな果実が実り、あちこちに根を張っていく。アートのファームとして生まれ変わった八戸市美術館は、市民とともに育っていきます。
学びには、成果だけではなくプロセスも大切。そこで、展覧会やイベントづくりの過程を大公開。奔走するスタッフや、アートファーマーたちの様子など、美術館で働く人や運営の様子を目撃しよう!
八戸市美術館では、アートファーマーと呼ばれる人たちが、それぞれの個性や持ち味をいかして、さまざまなプログラムを考え、実践していきます。※アートファーマーとは アートでコミュニティを耕し育む存在として、美術館活動にかかわる人たち。
コレクションラボでは、八戸市美術館の収蔵作品(コレクション)を中心に、ユニークな展示を実験的に開催します。
展示会場として借りられるギャラリースペースは、以前の美術館より天井が高い!作品を展示して、たくさんの来館者に見てもらいましょう。
公園やオフィスで作品を鑑賞したり、お店や学校で制作中のアーティストと交流したり。館内にとどまらない活動で、より広くアートの魅力をお届けします。
学校の先生と学芸員がタッグを組んで、美術館を活用したプログラムをつくります。子どもたちがたくさん学び成長できるようにがんばります。
学芸員もいろんな展示方法を試したり、新しい視点を取り入れたり。挑戦・失敗・試行錯誤をしながら、学びます。
熱中できること、楽しい、好きと思えること。一人ひとりのそうした気持ちが100年後の八戸をつくります。好きなことを伸び伸びと、やりたいことにどんどん挑戦できるまち。八戸市美術館は、その後押しができる存在になりたいのです。
生活のさまざまな場面にアートが入り込むことで、暮らしはどう変わっていくでしょうか。部屋に何かを飾ってみたり、足りないものを自分でつくってみたり。一人ひとりの創造力が、日々の暮らし、そしてまちを、もっと魅力的にしてくれるでしょう。
八戸市美術館イメージパース
美術館の建物は、公募型プロポーザルで選ばれた
西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体が設計しました。
展示室やスタジオなどの専門性の高い個室群と、エントランスやイベントスペース、プロジェクトルームを兼ねた様々な活動を支える巨大な空間「ジャイアントルーム」からできています。新しい美術館は従来の枠を越えて、学びの活動の場となることが目指されています。(西澤徹夫・浅子佳英・森純平)
八戸市美術館の再スタートにあたり、新しいシンボルマークができました。
ラボラトリーズの加藤賢策さんによるデザインです。
このシンボルマークは、新しい美術館が八戸の未来を描くための「大きな土台」になってほしいと思い、シンボル上部に大きな円形の空間が現れるようにデザインしています。美術館で生まれるものごとが未来の空白に次々描かれていく姿をイメージして制作しました。(加藤賢策)
2021年11月頃~2022年1月頃
オープニングプロジェクトでは、ローカルな創造活動によって循環
創造活動を介して支え合い、人々がつながり、喜びを共有するなか
過去から未来、人から人へと巡る、この地域ならでは“ギフト”を