2024.4.13
4月13日から開催したAOMORI GOKAN アートフェス 2024「つらなりのはらっぱ」。
当館でのメイン企画「エンジョイ!アートファーム‼︎」も同日、開幕しました!
会期中、美術館に入ってすぐの空間「ジャイアントルーム」で、八戸市在住の5人のアーティストによるプロジェクトが展開されていきます。
同時多発的に活動が行われるジャイアントルームは、本フェスの共通テーマでもあり、集まる人によって用途が決まっていく「はらっぱ」のようでもあります。
(参考:青木淳『原っぱと遊園地―建築にとってその場の質とは何か』2004年、王国社)
初日は参加作家が全員揃っており、県内外からのプレスの方々をはじめ、来館した方々とおしゃべりしながら活動しながら、ワイワイとした雰囲気でスタートしました。
ということで、各作家さんのプロジェクト紹介を簡単にしたいと思います。
まずは画家・漆畑幸男さんによるプロジェクト「幸福の絵描き」。
作家の過去作品の展示とあわせて、訪れる人と共に大きな1枚の絵を制作します。また、来館者がフセンに描いた展示作品についての「解説」や「コメント」をもとにした「画集」プロジェクトも実施しています。
次に、振付家・ダンサーの磯島未来さんによるプロジェクト「あなたからダンスを紡ぐ」。
申込された来館者に、それまでの経験や生きる上で大切にしていることなどをインタビューし、その内容をもとにその人らしさが凝縮したダンスの振付をその場で考案します。
考案されたダンスはその場で披露され、来館した方はだれでも鑑賞することができます。
この日は2組のインタビュイーのためのダンスが紡がれました。
本プロジェクトは月1〜2日行われ、実施のない日はインタビューで聞き取ったコメントや、ダンスのアーカイブ動画を鑑賞することができます。
本プロジェクトのご参加は申込が必要です。ぜひお待ちしています。
次に、板画家・しばやまいぬさんによる「くにゅぎの森3D」。
現在はイメージ展示のみとなっており、本格始動は7月からとなります。
(漆畑さんのプロジェクトスペースが、後半でしばやまいぬさんのスペースと変容します)
本プロジェクトでは、版画で作られた虫が潜む不思議な森がジャイアントルームに出現し、そこで虫捕りを楽しむことができます。
また同時に、来館した人は新種の虫を考案することができます。その中から作家が版画の虫として具現化し、森の生態系が育っていきます。
現在はこのプロジェクトの世界観を表現した版木や過去の作品が展示されており、版木は日々少しずつ彫り進めていくようすがわかるようになっています。
写真家の蜂屋雄士さんは「はちや写真館 家族と写真のプロジェクト」を実施。
「家族写真」を得意とする蜂屋さんのプロジェクトでは、自分自身で、家族同士で、蜂屋さんによって、互いに写真を撮影することで、自らの人生観や性格などを主観的かつ客観的にみつめます。
自分にとっての”よい写真”と、家族にとっての”よい写真”は必ずしも同じではないかもしれません。
直近の開催日は4月28日(日)、5月18日(土)。その後は随時情報をアップしていきます。ぜひチェックしてくださいね。
最後に東方悠平さんによる「自由の像、不自由なバナナ」。
ベトナムに長期滞在するなど、東南アジアとの関わりが深い東方さん。
会期前半では野生のバナナを手がかりに、訪れる人と「自由」について語り合うワークショップを行い、後半でそのアーカイブ展示を行います。
現在はプロジェクトのイメージかつ手がかりとなる、ベトナムで野生のバナナを採りに行った映像や写真が展示されています。
以上、参加アーティストの紹介でした。
ちなみに、会場の入口には、その日来館した人がどの段階をみているのかがわかるよう、「これまで、いま、これから」キャプションを掲示しています。
「いま描いている下絵ができたらペイントに参加できるんだな」とか、「次のダンスは何日なんだな」とか、ワクワクする情報が詰まっています。
「エンジョイ!アートファーム‼︎」はまだ始まったばかりです。これから毎日、状況が変化していきます。
その様子は記事やSNSをアップしながら皆さんにお伝えしていく予定なので、お楽しみに!